雲の峰

b雲の峰


      産着干すふわりと雲の峰に掛け


ある夫婦には3人の子がいる。その1番下の子がこの春、高校を卒業した。
この子は戸籍上子ということになっているが、実は娘の子ども、つまり孫である。
1歳になる前に事情があり引き取って育ててきたが、本人も幼い頃から理解を
していた。
反抗期もあり相応の苦労もあったが、厳しさも愛情だと信じ育ててきた。

ある時、学校の国語表現という授業で書いた作文を読む機会があった。
「僕は祖父母に育てられた。父も母もいないが少しも嫌だ、などと思ったことは
ない。祖父は心が広く優しくて理想の父親だ。祖母はときには厳しく、ときには
優しい文句のつけようのない母親だ。尊敬している。
その両親はまだ仕事をしている。僕のためだ。
僕はこれから社会人として働くことになるが、今度は僕が両親を支える番だ。
今まで苦労をかけた何倍もの恩返しをしようと思う」

まだこの子は就職が決まらずにいる。しかし両親はなんの心配もしていない。
この子はどんな仕事でもきちんとできるはずだから・・
(その後、会社に就職して毎月、両親にお金を渡す子になっているそうだ)
中日新聞より


   バリカンに無口となって雲の峰   辻憲

   自転車のおばちゃん一列雲の峰  児玉硝子 

   子の数の楽あれば苦も花八つ手   寺門良子



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Author:遊歩
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せめて俳句への感覚は若くありたいと思い続けています。

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