老い

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   籐椅子に並び均しく老いにけり


芭蕉は50歳で亡くなった。
平成の今、90歳を超えてなお元気な俳人は沢山おられる。
その俳人たちが、芭蕉の経験し得なかった「老い」というものを、
「夏の季語」でいかに詠んでいるか、まとめたものがあった。

  涼しかり力尽きるといふことも     後藤比奈夫

力尽きて死を受け入れることを「涼し」という。
力尽きるまでに、どれだけの満足を感じることが
出来る人生か、涼しといって逝ける心境になって
いるかどうか・・

  一病とつきあひつつも更衣        深見けん二

元気とはいえどこかに何かを抱える歳、それと上手に
付き合うのが長生きのコツ。
一病息災、わたしの心境そのもの。

  風鈴や一人ぽつちといふ自由      木田千女

一人ぽっちという言葉に老後の寂しさを滲ませながらも、
自由へと思いの転換を図る。ポジティブ

  昼寝より覚めてこの世と知りにけり   鈴木真砂女

  死に未来あればこそ死ぬ百日紅      宇多喜代子

  白地着て折目正しく老いにけり      草間時彦

  さくらんぼ八十八のてのひらに      山崎ひさを

  長生きか死に遅れしか山椒魚       鷹羽狩行


ある俳人は還暦ですでに「如何に老いるか」を自分の句作のテーマに
あげているという。

如何に老いるかは、如何に生きるか・・


   花は葉に残り時間のふといとし



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涼し

柴犬のフクちゃんです。パパとママに甘やかされて、狭いマンションの半分、35へーべーほどを、我天地、ここを三千世界と心得、ぐうたら暮らしておりやす。今朝、パパが出てってから明けっぱなしのページがあったので、ちょいと悪戯。いやあー悟ってらっしゃいますなあー
こちとら、三軒さきのぷーがこれは、密かに思いを寄せていた美形なんすが、三日ほど前天に召されたと、ご主人様同士の話でしりやした。なんでも、急性白血病だったとか。せめて、最後のキスくらいしてやりたかったっす。我々、飼犬の犬族はなんせ人間様に世話になっていきているので、それはそれは、先のことなんぞ考えちゃいませんが、死ぬときゃきちんとパパとママをみて、目を合わせ、口は今にもしゃべりそうに可愛い口元で天にめされるんでやんす。
俳人という人種は謙虚でいらっしゃる。
うちのパパママも見習うべきですな。自分らだけで近くに住んでる
グランマからせしめた肉をうまそうに食って、フクはカリカリね、なーんて。ちっとくらい寿命がちぢんだって、かまうもんか、はり重のすき焼きくらい食いたいもんでやんす。
まあーお互いしれた数の空気しかすえないんでやんすから、底辺の底意地悪ーい老人になって、この世を楽しみましょうぜ。
どうも、俳句というのはこうありたいみたいな理想論ですな。
ただ、芭蕉さんは、すごいらしい。なんせ、客死してんですからなー。奈良から弟子の金銭沙汰の仲裁に行って、大阪し中央区でしんだなんぞ、まだまだ、現役のまま没す感がつよいですな。
おいらも、こうありてーと常々思ってるんでやんす。
では、ママが帰ってきそうな按配なんで、失礼しやす。

フクさん

コメントおもしろく読ませていただきました。
文、お上手ですね。
老いの先にあるものはみんな判っていますので、
客死もその一つかもしれませんが、なるべくなら
ピンピンコロリとゆきたいものです。
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遊歩

Author:遊歩
あっという間に歳を重ねてしまいました。
せめて俳句への感覚は若くありたいと思い続けています。

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