夏燕

燕


   夏つばめ母の溜めをり紐や紙


燕は、季語として冬を除けば各季節に登場する
その燕は、どのようにそれぞれの季節を現わしているのかみてみる。

「仲春」 燕(つばめ)

 子季語 乙鳥、乙鳥(おつどり)、玄鳥、つばくら、つばつくめ、
 つばくろ、飛燕、濡燕、川燕、黒燕、群燕、諸燕、夕燕 燕来る、
 初燕
 燕は春半ば、南方から渡ってきて、人家の軒などに巣を作り雛を
 育てる。初燕をみれば春たけなわも近い。
 日本には二月下旬から五月にかけて渡ってくる。

  つばくろや嫁してよりせぬ腕時計  岡本眸


「三春」 燕の巣(つばめのす)

 子季語 巣燕、巣乙鳥
 燕は比較的人の集まるところ、人家の軒下、橋の下などに泥や藁で
 巣を作る。人の集まるところには蛇や烏などの外敵が近づかないと
 いわれる。そこで卵を産み、孵化させる。

  ささやけばささやきかへし巣の燕   長谷川櫂


「三夏」 夏燕(なつつばめ)

 夏に飛ぶ燕である。燕は、春、南方から渡ってきて繁殖活動に入る。
 四月下旬から七月にかけて二回産卵する。雛を育てる頃の燕は、
 子燕に餌を与えるため、野や町中を忙しく飛び回る。

  夏つばめちちはは小さき家に住み   松葉久美子


「三夏」 燕の子(つばめのこ)

 子季語 子燕、親燕
 その年に生まれた燕の子どもである。五、六羽の燕の子が、親から
 餌をもらうために大きな口を開けて巣から身を乗り出している姿は
 ほほえましい。

  口開けて子燕顔を失へり   前田恭子


「仲秋」 燕帰る

 子季語 去ぬ燕、巣を去る燕、帰る燕、帰燕、秋燕、残る燕
 春に渡って来た燕は秋に南方へ帰ってゆく。夏の間に雛をかえし、  
 九月頃群れをなして帰ってゆくと、淋しさが残る。

  燕みな帰り駅長だけの駅   曽我部予詩



   夏つばめわたしは母の四番目



にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村 俳句ランキング


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

今日は。今日は6月らしいお天気で。たまの雨は外出予定さへなければ、落ち着きます。
ところで、言い得て妙、紐と紙。紐はクルクル、包装紙は破らないよにして、丁寧に畳んでしまいこんでましたよね、母。
でも、私もその気があるようで、紙袋とリボンが捨てられません。
困ったもんです。櫂さん、巣の燕が上手、眸先生、専業主婦の感覚と燕の母をピッタリぶつけられてさすが、と思はせられました。
私も結婚以来、時計は長くつけませんでしたが、あることがきっかけで、ないとこまることになり、今は、腕につけています。
ただ、帰ると一番に外すのも腕時計。着替えもそこそこ、台所が気になって。子供達が出て行ってもやはり、長年の習慣は変えられないんですね。
今日は朝から伽羅ぶきを煮ています。
匂いだけでも届けばいいんですけど。
                              ジャガリコ

ジャガリコさん
いつもコメントありがとうございます。
私も雨は好きです。雨音の聞こえる夜はよく
眠れますし、昼間も思考が落ちつきます。

岡本眸さん、感覚に合う句を探そうとするとき、
この方の句によく出会います。
たまたま今日、予約していたこの方の本が、
揃ったと図書館からメールが入りました。
句集「手が花に」「流速」、「俳句は日記」です。
明日でも取りに行ってきます。

プロフィール

遊歩

Author:遊歩
あっという間に歳を重ねてしまいました。
せめて俳句への感覚は若くありたいと思い続けています。

最新の俳句
季節の分類
頂いたコメント
リンク
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
検索フォーム
QRコード
QR